一般的に底辺の職業とは、「給料が安く、3k(汚い・きつい・危険)で誰にでもできる職業」と言われています。
タクシー運転手の仕事もこのようなイメージを持っていませんか。
確かに当てはまる部分もありますが、結論から言うと、タクシー運転手の仕事が底辺と思うのは人それぞれです。
ここでは、タクシー運転手の仕事がなぜ底辺と言われているのかを解説していきます。
誰にもできる職業だから
タクシーは、比較的に採用されやすいことから中高年の最後の砦なんて言われることも底辺と言われる一因でしょう。
ですが、タクシー運転手になるには、お客様を乗せるために「二種免許」を取得する必要があります。
尚且つ、一部地域で仕事をするには「地理試験」をパスしなければタクシー運転手になる事ができません。
また、運転をしながら接客する技術も求められることから採用はされやすいですが、誰にでも簡単に出来る仕事ではないのです。
給料が安いから
タクシー運転手の平均年収は348万円。全産業では558万円ですので比較するとタクシー運転手の給料は安いと思いますよね。
ただ、タクシー運転手の給料は歩合の要素が高いため、年金をもらいながらのんびり乗務している人とバリバリ稼いでいる人では収入が大きく違ってきます。
ちなみに東京都の平均年収は470万円。真面目にやっていれば500万円はできます。努力次第では600~800万円を稼ぐことも可能です。
なので、タクシー運転手の給料が安いとは一概に言えないのです。
働く時間が長いから
タクシー運転手の勤務時間は長いです。
主流となっている「隔日勤務」は朝から深夜にかけての勤務になります。
これまで、一般的な朝から夕方までの働き方をしてきた方にとっては厳しいと思うでしょう。
ただ、タクシーの勤務時間は、最大21時間以内、1回の勤務で3時間の休憩が法律で厳しく決められています。
そのため、タクシーの勤務には残業という概念がなく、一般的にブラックと言われる企業でサービス残業を課せられたと言ったことはないです。
タクシーの仕事は3K?
3kと言えば「汚ない・きつい・危険」ですが、タクシーの仕事にどれくらいあてはまるのでしょうか。
汚い

タクシーで汚ないと言えば、嘔吐物の処理でしょうかね。
車内で吐かれてしまうと清掃や臭いが取れるまで数時間は仕事ができなくなってしまいます。
タクシーの仕事は酔っ払いを乗せるのも仕事のうちですが、このようなことは、滅多にあることではないです。
私は20年間タクシー運転手をやっていましたが、車内で吐かれて清掃したことは1度もありませんでした。
経験を積んていくと、酔ったお客様を見れば、「このお客様はヤバそう」とわかるので、事前にエチケット袋を用意するなどで対策をすることができるようになります。
きつい
タクシーの仕事はきついというイメージで底辺だと思う方は少なくないです。
たとえば、体力面。
狭い車内で長い時間同じ姿勢でいることから腰痛や痔になる運転手もいます。
特にタクシー運転手は中高年が多く、個人差があるものの体力の衰えを感じる年代だけにきついと感じることもあるでしょう。
あとは接客面。
タクシーは様々なお客様を乗せます。
些細なことでクレームを入れてくるお客様や酔っ払いに対しても冷静に対応する事が求められます。
危険

タクシーに限らず、職業ドライバーには事故による危険は仕方のないことです。
ただ、タクシーによる事故の場合、運転手の不注意によることが多いです。
たとえば、お客様を乗降されるときに後方確認を怠ってしまったことでバイクや自転車を巻き込んでしまった事故やお客様を探しながらタクシーを走らせているときの前方不注意による追突事故など。
運転手自身が安全運転に意識を高めておくことで事故による危険は減らすことができます。
あとは強盗。
時折タクシー強盗のニュースがテレビなどで伝えられていることから、タクシー運転手の仕事は強盗にあう危険性が高いイメージを持たれています。
しかし、20年タクシー運転手をやっていた私は1度も強盗に遭ったことはありませんでした。
ただ、乗り逃げは過去に2回ほどありましたけど…。
現在は運転席のヘッドレスの設置されている防犯板意外に、ほとんどのタクシーに防犯カメラが設置されていますので、抑止効果にも繋がり強盗の危険性は低いのではないでしょうか。
タクシーは必要な職業の1つ
タクシーの仕事は、世の中に必ず必要な職業の1つです。
たとえば、
・通院時の足
・買い物で重い荷物を持った時の足
・電車がなくなった時の足
などなど。
他にも災害時などでもタクシーは活躍します。
また、いま以上に高齢化が進めばよりタクシーの需要が増えることは間違いないです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回はタクシーが底辺と言われる理由について解説しました。
どんな職業でも誰かがやらなければ世の中が成り立ちません。
タクシーの仕事が底辺と思うのは人それぞれです。
これからタクシー運転手へ転職を考えている方は、参考にしてみてください。